バイオインフォマティクス入門

バイオインフォマティクス解析パソコンに必要なパーツ類
目次

はじめに

バイオインフォマティクス (Bioinformatics)は今後の生物学の研究でなくてはならない技術です。
 生物学をなりわいにしている人なら、一度はバイオインフォマティクスという言葉を耳にしたことがあると思います。しかし、まわりにバイオインフォマティクスの技術を駆使して実験している人は、ほとんど居ないのが現状ではないでしょうか?
私自身もまわりに頼れる人はおらず、ほぼ独学で学んで来てなんとか解析と言えるレベルのことができるようになって来ました。

 そこで、本記事では、私が家でバイオインフォマティクスに使用しているパソコンのスペックについて解説して行きたいと思います(普段使用しているのはサーバー機ですので、スペックも価格も桁が違って参考にならないので)。
一応、これからアップする記事を通しで読んでいただければ、これからバイオインフォマティクスを学びたい方や、必要に迫られている方が本当に0から始められるようにするつもりです。
先に保険をかけておきますが、あくまでもご家庭でもできるDIYのバイオインフォマティクスです。装置の故障や解析結果の判断などは、全て自己責任でお願いいたします。

解析のターゲットについて

 まずは、本サイトで使用するパソコンのスペックなどの話をする前に、解析のターゲットを絞りたいと思います。バイオインフォマティクスと一口に行っても解析対象はヒトからカビや酵母、大腸菌、ウイロイドに至るまでゲノムサイズもバラバラですし、タンパクをターゲットにするのかどうかでも大きく変わります。最近ではリアルワールドのデータとリンクさせてヒトの病気に関する情報を得ようとしています。もはや、パソコン使ってデータを解析すれば全部バイオインフォマティクスと言えるような状況ですので、本サイトでは主に微生物のゲノムに絞りたいと思います。ヒトゲノムはゲノムサイズも大きく、考慮することが多くなりますので、対象から外させてください(私がほとんど解析したことがないことも理由です)。もちろん共通することも多いのでヒトゲノムの解析したい方も参考にはなると思います。

解析対象を微生物ゲノムにしたことで、ある程度データ容量が小さいものになりますので、WEBツールを使用した解析でなくても、ローカルにデータをダウンロードしてコマンドを打って解析できます。本サイトではWEBツール(オンライン)も使用していきますが、大量のデータや、外に出したくないデータを扱う場合などを考慮して、PythonやBashなどを使用して解析(ローカルでの解析)をしていきたい思っています。

バイオインフォマティクスを始めるにあたり必要なもの

 独学でバイオインフォマティクスを始めるにあたり、自作パソコンを使用する想定で、必要なものをリストしてみました。

・ パソコン(10万円〜)
・ Linuxインストール用のUSBメモリ(4GB以上)
・ ネットにつながる適当なwindowsパソコン
・ パソコンの組立時に使用するドライバーなどの一般的な工具
・ ネット環境
・ 時間(やっぱり習得コストがかかるので、まともに解析できるようになるには結構な時間が必要です)

 すでに組み立てられているパソコンを使用する場合はネット環境と時間だけあれば大丈夫ですね。ただ、もし一度もパソコンを組み立てたことがない人は、一度くらい挑戦してみてもいいとは思いますが。

パソコンのスペック表

 あくまでもDIY バイオインフォマティクスとして使えるお金と性能のバランスを考え、以下の構成でパソコンを組むことにしました(購入時は2021年10月)。

スクロールできます
パーツ名型番価格(円)
CPUIntel Core i5-11400 Processor BX807081140022,680
マザーボードTUF GAMING B560 PLUS WIFI18,980
メモリW4U3200PS-16G PC4-25600(DDR4-3200) 16GB×2枚17,800
電源NeoECO Gold NE650G8,991
SSDWD_Black SN750 SE NVMe WDS100T1B0E13,490
ケースCooler Master Silencio S600 ATX9,676
キーボードK295 Silent Wireless Keyboard K295GP2,700
(マウス_モニター)- (今回はもともとあったものを使用しました)-(30,000程度)
合計(マウス_モニタ抜き)94,317円(マウス_モニター抜き)
バイオインフォマティクス解析に必要なパソコンのスペック表
バイオインフォマティクス解析パソコンに必要なパーツ類

 ひとまずこれらさえあればパソコンは動作しますし、そこそこの解析は行えるはずです(もちろん購入するタイミングによって適切な組み合わせは変化します)。意外と安いと思いませんか?
各パーツがどんな働きをする物なのかは、それぞれググっていただきたいです。

解析用パソコン特有のパーツ選定

 解析パソコンとして注意した点は以下の通りです。

・PCI-Express Gen4規格に対応したSSDを使用し、データの読み書きの速度がボトルネックにならないようにした
・マザーボードとPCケースは拡張性、熱対策としてATX規格のものを使用
・全体的に保証期間の長いものを選択

 解析を行う上でCPUのコア数やクロックも重要なのですが、意外とデータの読み書きの速度がクリティカルに効くことが多いです。なので容量当たりの値段がHDDの倍はしますが、SSDを選択していただくとコストパフォーマンスが高くなりますし、解析するものによってはHDDで動いている桁の違う価格のパソコンより早く解析が終了します。

まとめ (解析PCがある方はここから読んでください)


 ここから必要に応じて、SSDやHDD、グラフィックボード、メモリの追加を行えば大抵の用途には使用できると思います。もし、さらなるスペックが必要になったときはサーバー機の導入やスパコン、クラウドサービスの利用を考えたほうが良いと思います。というより、大学や会社の予算で専門の業者通してやってください。

上から順に読んで実行していただければ、バイオインフォマティクスを始める準備ができるはずです。
linuxのパソコンがある方はPython(パイソン)のインストールからスタートです。

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